快眠コラム『人のサーカディアンリズムは25時間?』

 

 

「人間にもともと備わっているサーカディアンリズム(概日リズム)の周期は一日24時間ではなくて25時間である」という話を聞いたことがありませんか?

睡眠についての話をする時、サーカディアンリズムとの関連は切っても切れない関係にあります。その為、睡眠について調べたり聞いたりすると、まず間違いなくこのサーカディアンリズムの話は耳にすると思います。

人間に本来備わっているサーカディアンリズムを正確に測りたい場合は原則として光を一切浴びない生活をしなくてはいけません。それは人間のサーカディアンリズムに最も影響力を持つ要因が光だからです。

ちなみに、この人間に本来備わっているリズム、外部環境に影響されないリズムの事を自由継続リズム(フリーランリズム)と言います。

そもそも、自由継続リズム25時間説は1979年にドイツのマックスプランク研究所で行われた暗条件下での隔離実験によって得られた研究報告に端を発します。この実験は人間を完全な暗条件下、つまり人間が光を一切浴びない生活をした場合を想定しなくてはいけなかった事はお分かり頂けるはずです。

しかし、この実験では室内の照明は実験の参加者の意思で自由につけたり消したり出来ました。人間はほんの少しの光を浴びただけでメラトニンの分泌が抑制され、サーカディアンリズムの位相が後ろにズレるのです。この時の実験の結果をもとに人間の本来備わっているサーカディアンリズムは25時間だとするのは少し疑問が残ります。

現在、豆電球ほどの光しか与えずに生活をさせた1996年のMiddletonらの報告や、睡眠覚醒周期を強制的に28時間にさせた時の体温リズムを測った1999年のCzeislerらの報告などによれば、人間の自由継続リズムは、ほぼ24時間に等しいと言われています。睡眠関連の様々な書籍・研究報告でも特に分子生物学という分野でこの手の話を良く目にします。

睡眠という分野はまだまだ歴史の浅い研究分野で、新しい知見が日々誕生しています。自由継続リズムが25時間なのか、ほぼ24時間なのかは現状としてまだ二分されている状況です。

もっとも人間に備わる自由継続リズムが24時間なのか25時間なのかは、我々一般人にとってそこまで重要でないと思います。一般人にとってみれば、実生活をベースにこの問題を考える事の方がより重要だと思うからです。

地球上における現代社会生活において、当然日中は太陽の光を原則として何らかの光を浴びますし、日没後も光を浴びないで生活することは不可能に近いです。すると、嫌でもサーカディアンリズムの位相は自由継続リズムからは後退してしまうのです。それは自由継続リズムが24時間でも25時間でもズレることに変わりはない事を意味します。

そのズレを毎日元に戻す大切な役割として、朝起きた時に光(太陽の光の様な強い光)を浴びる必要性の方が断然知っておいてほしいことです。朝の光についてはこの快眠コラムシリーズでも真っ先に取り上げているテーマであり、良質な睡眠を得る為の第一歩なのです。

もちろん人間の自由継続リズムに明確な答えが出た時には、改めてお知らせすることにして今日は締めます。


by sleepdesigner:圭


◆他の快眠コラムはこちら ⇒ 〔http://ameblo.jp/sleepdesigner/entry-11523869748.html

◆ウメナ寝具のWebサイト ⇒ 〔http://www.umena.biz

PAGE TOP