メディア連動企画 『今、子供の眠りが危ない!?』この春、子供の眠りを再確認

 

 

静岡県東部地区を中心に発行されている「mydo(マイドゥー)」というフリーペーパーがあります。


明日から発行・お届け予定の3月号の表紙がこちら。
mydo2014-3


2月号に続いて三島駿東版には当店の広告が掲載されています。
mydo2014-3-1


こちらの広告に【この春、子供の眠りを再確認『今、子供の眠りが危ない!?』】というテーマでコラムを載せる告知をしました。今回、このブログを読んで頂いている方の中にはmydoがキッカケの方もいらっしゃると思います。アクセスありがとうございます。


本コラムは[●子供にとって眠りとは] ⇒ [●子供の眠りは今] ⇒ [●子供の睡眠衛生] ⇒[●子供の寝具選び]の4章構成です。出来れば順番通りにお読み頂きたいですが、少し長くなりますので、気になる章だけを読みたい方はその章をクリックして下さい。


それでは、一緒に子供の眠りについて考えていきましょう


子供にとって眠りとは

「脳の創造」

子供の中でも特に赤ちゃんにとって眠る事は仕事と言えます。それも最重要クラスの大切な仕事です。赤ちゃんはその1日の大半を眠って過ごします。しかも大人の眠りと違って赤ちゃんの眠りはレム睡眠と呼ばれる脳が活発に動く時間が多いのが特徴です。このレム睡眠の時間に生きていく上で必要不可欠で基礎的な脳の機能を創っていると言われています。

赤ちゃん


「健やかな成長」

子供の発育には成長ホルモンと呼ばれる内分泌物質が必要不可欠です。この物質は睡眠中、特に徐波睡眠と言われる深い睡眠中に分泌されます。つまり単純に睡眠時間を長く取らせれば良いだけではありません。同じ睡眠でも質の良い深い睡眠が取れること、その様な環境や生活習慣を作ってあげることが必要なのです。

子供


「学ぶ力」

睡眠は記憶力や集中力といった学ぶ力の基礎にも大きく影響します。記憶とは知識を覚えるという意味だけでなく、運動技能を体に記憶するという意味なども含まれます。勉強や練習に対する集中力も含め、学業やスポーツの力を伸ばす為には眠る事も勉強や練習の一環なのです。また、テストや試合で本来の力を発揮する為にも充分な睡眠が必要になります。

学生


日本の未来、地球の未来を担う子供達。その子供達の健全な成長を支えるのに眠りがあるのです。そんな子供達の眠りが、今どの様な状態なのかを次に見ていきましょう


子供の眠りは今

「足りない睡眠時間」

日本の大手通販教育会社のBenesseが行った調査によると「朝、なかなか起きられない」と答える小学生は約65%、中学生と高校生が約75%にも上ります。また体が「だるい」と答える中学生は約75%、高校生だと約85%もの割合となります。現在の日本の子供達の多くが睡眠不足であり、それが1つの原因となって心身ともに不健康な状態であることが推察されます。

ベネッセ調査
出典:「第4回学習基本調査報告書」Benesse 教育研究開発センター(2007)
調査対象:小学5年生、中学2年生、普通科高校2年生



「生活の夜型化」

NHKが行っている国民生活時間調査によると、日本人の平均睡眠時間は年々減少している傾向があります。70年代の頃と2010年を比較すると約45分も睡眠時間は短くなっています。子供だけを対象にした調査では無いので断言は出来ませんが、昔に比べて子供の睡眠時間も減少傾向にあると思われます。

睡眠時間減少
出典:「2010年国民生活時間調査報告書」NHK 放送文化研究所
調査対象:10歳以上の国民7,200人(有効回答者4,905人:有効率68.1%)


Benesseの調査から就寝時刻が遅くなる中で起床時刻は変わらないことが睡眠時間を短縮させていると考えられます。また、小→中→高と年齢を重ねるにつれて生活の夜型化が進むこともハッキリと分かります。

年代別睡眠時間2
出典:「第1回こども生活実態基本調査報告書」Benesse 教育研究開発センター(2005)
調査対象:小学4年生~高校2年生


年代別睡眠時間
出典:「第1回こども生活実態基本調査報告書」Benesse 教育研究開発センター(2005)
調査対象:小学4年生~高校2年生



「睡眠軽視社会日本」

OECD(経済協力開発機構)が世界主要国の睡眠時間を比較した結果が下のグラフです。日本の睡眠時間は世界の中でもトップクラスに少ないことが分かります。その上、先月末にマッサージチェアなどを作るフジ医療器が発表した「睡眠に関する調査」では20~80代の日本人約9割が自身の睡眠に不満を持つという恐ろしい結果が出ています。

世界比較
出典:「第1回こども生活実態基本調査報告書」Benesse 教育研究開発センター(2005)
調査対象:小学4年生~高校2年生


子供の眠りの問題は、その子自身の問題だけではなく、その子の家庭の問題でもあります。また、低賃金長時間労働を生む日本の労働生産性の低さ、公共交通機関を深夜も運行させるなど24時間社会推進の流れ、眠らずに努力することを称賛する文化など、睡眠軽視社会を築いてる日本社会全体の問題としても捉えるべきでしょう。


さて、子供の眠りの問題は深くは社会全体の問題である事実を踏まえつつ、大切なのは私達が出来る事を1つ1つ実践していく事です。次は身近な家庭レベルで実践出来る子供の睡眠衛生、質の良い眠りをもたらす生活習慣を確認していきます


子供の睡眠衛生

「早起き・早寝・朝ごはん」

眠りを整え健康的な生活を送るには、やはり「規則正しい生活」を送る事が基本です。人間は自然の流れに合わせる形で様々な体内のリズムを刻み、体が動く様に仕組まれています。人間は本来、昼行性の生き物ですよね。太陽が昇っている間に活動するのが自然な姿であり、睡眠と覚醒のリズムは、まさに自然の夜と昼に呼応します。

さて、皆さんは規則正しい生活と聞いて真っ先に思い浮かぶフレーズが「早寝・早起き」ではないでしょうか?この早寝・早起き、間違いではありませんが、十分とも言えないのが眠りを学んでいる人の考え方です。

早寝・早起きと言われると、ついつい早く寝る事が優先と考えてしまいます。実際にアンケートで調査をしてもその様な答えが出ますのでね。しかしながら、子供はもちろん大人も含めて人間は、早く眠る事が非常に苦手な生き物なのです。体の仕組みを上手に使って早く寝たい場合には、まず「早く起きる」事が先なのです。

つまり早起き→早寝の順番という訳です。起きた時間が決まれば、通常眠る時間は決まります。後は毎日「起きる時間を一定にする事」で、規則正しい生活へ体が自然に向かい始めます。

光

それから、基本的に起床後の体には糖分が不足しています。当然、子供は基礎代謝が高いのでエネルギーの消費も激しいですから炭水化物を中心とした「朝ごはん」もしっかり食べましょう。夜間に不足したエネルギー、1日の活動に必要なエネルギーを補給する最も大事な食事です。また、朝ごはんは午前中の集中力にも関係しますし、体内のリズムを刻む要素の1つでもありますのでね。

朝食

早起きをして朝の時間に余裕を持ち、朝食をしっかり食べましょう。


「光を味方にする」

子供の睡眠衛生において最も注意して頂きたいポイントが「光」です。それは睡眠と覚醒のリズムに非常に大きな影響力を持つ要素が光だからです。

起きる時間を一定にする事というのは、実は「朝日を浴びる時間を一定にする事」というのが正しい表現です。浴びる光は出来るだけ強いものが良いので、簡単で理想的なのが「朝日(太陽の光)」という訳です。例え曇や雨でも外の光の方が、一般的な室内蛍光灯よりも強い光を放ちます。起きたらカーテンを開け朝日を浴び、朝の時間帯は窓際で過ごすと更に効果が上がります。

逆に夜は「出来る限り光を浴びない」生活の工夫が必要です。太陽が沈んでから浴びる光は覚醒と睡眠のリズムを狂わせて体を眠れない状態へ促します。しかも、朝とは反対で非常に弱い光でも覚醒と睡眠のリズムを狂わせます。

しかしながら、現代生活において夜に光を浴びない生活なんて不可能への挑戦ですよね。意識として、無駄な光を取り除く「光の節約」と考えて頂くのがオススメです。

光の量を調節しやすい様に複数の照明を使う。また、調光器や調節機能付きの照明を使うのも良いでしょう。光が目に直接入らない様に壁などに反射させる間接照明も良いですし、体内リズムに影響を与えにくいオレンジ色(電球色)の照明を使うなどが具体策です。そこそこ良いホテルの部屋をイメージしてもらうと良いかもしれませんね。

寝室

それから光とは照明の光だけではありません。ゲームやテレビ、スマートフォンや電子書籍などの機器が発する光も同じです。しかも、白色の光で体内リズムに影響を与えやすいのと、光源が目に近い事から光が強く入ってしまうので非常に注意が必要です。近年、寝つきの悪さに悩む若い世代が急増していますが、電子機器の光が一番の原因だと考えられています。

ゲーム

光は体への影響力が強い分、敵にしないで味方にすれば良い効果が早く出ます。遅刻が多い子供や集中力の無い子供の席を窓際にする事で、状態の改善が見られた実例もあります。子供の光との付き合い方を見直してみましょう。


「親子で一緒に」

子供の眠りに良い習慣は、もちろん大人にも良い習慣です。子供は親の背中を見ています。親が率先し、実践しながら「一緒に取り組む事」が大切です。眠りが変わって、体が変わる事や体が動く事を実感するとワクワクとヤル気も出ます。毎日がイキイキと楽しくなります。子供の為に良い事が、自分にも良い事として返ってきますよ。

家族一緒

それから「目標(夢)」を持ちましょう。そもそも質の良い眠りが必要なのは、起きている時間に元気に活動する為です。眠る事が本来の目的ではありませんよね。

起きている時間にどの様な目標を作るかはもちろん自由です。50メートル走で一番になる、テストで100点を取る、甲子園に出て活躍する、希望の大学に合格する、オリンピックで金メダルを獲る、総理大臣になって日本を豊かにする、セリエAに入団して10番で活躍する、家族を護る等々、その目標を達成する為には「ぐっすり眠る事」が必要なのだと子供と確認しましょう。

「なぜ」ぐっすり眠る事が大切なのか。その点を親子で理解し合い、定期的に確認する事で生活習慣は継続すると思います。


眠りに影響を与える3大要素として「生活習慣」と「寝室環境」、そして「寝具」があります。生活習慣と寝室環境については以上の通りに見てきました。それでは最後に寝具について見ていきましょう。ここから先は、私が「寝具を扱う」人間だからこそ強調したい点です。寝具を作るメーカーではなく、それを選ぶ側だからです。また、患者さんやクライアントの内面に迫るお医者さんやセラピストさんでもなかなか書けない話だと思います


子供の寝具選び

「まずは吸湿性」

子供が使う寝具を選ぶ時の一番のポイントは「吸湿性」です。子供は大人と違って基礎体温が高いのと、新陳代謝が良いため汗をたくさんかきます。その為、寝具には保温性よりも吸湿性が大事になります。

吸湿性を充分に備える寝具は、綿(コットン)・羊毛(ウール)・絹/真綿(シルク)・羽毛(ダウン)といった「天然素材」で作られたものが無難です。ポリエステル等の化学繊維は基本的に吸湿性に乏しく、化学繊維でも吸湿性を謳った高機能商品がありますが、実際に使わないと充分かどうかはハッキリしません。性能に当たり外れが大きい化学繊維に比べて、天然素材は原則として吸湿性を備えていますので、安全に選ぶなら天然素材ということです。

コットン


「オススメの素材は綿」

天然素材でも特にオススメは「綿(コットン)」です。吸湿性と保温性のバランス、天然素材の中では比較的安価、原則として家庭で洗濯が出来る、静電気を起こしにくい、アレルギー反応を示す子が少ない等の点を考慮すると子供の寝具に使われる素材は綿が良いでしょう。

2月18日の「商品たちの物語」で紹介した「パシーマ&サニセーフ」という綿を使った商品があります。これは現在使っている寝具にプラスするだけで、寝具の中の状態を相当良い状態に改善してくれる優れモノです。

パシーマ4色

是非、【商品たちの物語:パシーマ&サニセーフ『綿ってやっぱりイイ!』】もご覧ください。

それから羽毛(ダウン)を使った掛ふとんの「羽毛ふとん」をご存知の方は多いと思います。使っている方も多いでしょう。この羽毛ふとんですが中身の羽毛は確かに天然素材で吸湿性はありますが、ふとんとして製品化すると少し話が違います。吹き出しを防ぐために非常に吸湿性の悪い生地を使わないといけないからです。

大人と子供で発汗量に差があると言いました。また日本の雪国を除く冬は乾燥しますので、大人は羽毛ふとんで多少蒸れても良いのですが子供は違います。子供用の掛ふとんは基礎体温の高さと掛ける寝具として軽さを考慮すると「真綿ふとん」や「羊毛ふとん」の方がオススメです。


「化学繊維の使い方に注意」

現在、市場に出回る寝具の多くは化学繊維です。安いから、洗えるから、ホコリがたたないからといった理由で売り出されていますが、寝具に必要な条件は保温性と吸湿性が大前提であることを忘れないで下さい。くどいですが子供の場合は特に吸湿性です。化学繊維の寝具を使う場合は出来るだけ体から遠ざけましょう。

特にパジャマには注意が必要です。掛ふとんなら毛布やケット、敷ふとんならシーツや敷パッドを天然素材のモノにすることで対応が出来ますが、パジャマはそうはいきません。体にもっとも近い寝具がパジャマであり、睡眠中にかいた汗を最初に受け止めるのがパジャマなのです。起きている間なら着替えれば良いですが、睡眠中は出来ません。夏は蒸れの、冬は冷えのもとです。

パジャマ子供

「人生の1/3は眠っています。」と、聞いたことがあるかもしれません。最も今は睡眠時間が減少しているので1/4程度でしょうかね。しかし子供時代に限定して平均睡眠時間を考えると、実は1/3以上眠っている事になると思います。しかも過ごす時間以上に重要なのは、その過ごす時間(眠っている時間)がもたらす体への影響は「非常に大きなもの」だという事です。

子供だから安物でいい、汚すから、勿体無いから、寝具を販売している人間は良く耳にするフレーズなんです。確かにお客様のそのお気持ちも良く分かります。でも、一度考えてみて下さい。その寝具によって得られる眠りが大事な子供さんの体や将来にどう影響するのかを。


最後までお読み頂いてありがとうございます。


今回のコラムは、このBLOG史上、恐らく最もボリュームのある話になった気がします。それ位、今の私の中で真剣に伝えたい話なのだと思います。


来週には桃の節句があり、卒業や入学、新年度や新生活のスタート、5月には端午の節句もあります。春は何かと子供に注目が集まる季節ではないでしょうか。


3月18日は「春の睡眠の日」でもあります。


ご質問やご相談は電話でもメールでも結構です。もちろんご来店頂けたら一番嬉しいです。どうぞお気軽に。


この春、子供の眠りを再確認してみましょう。


河津桜


by sleepdesigner:圭


◆以下、今回の話に関連する〔快眠コラム〕

1、朝の光で目覚めスッキリ

2、大切な朝食

8、早起き・早寝

16、睡眠と記憶

24、寝る子は育ちます


◆ウメナ寝具のWebサイト ⇒ 〔http://www.umena.biz

PAGE TOP