2013年

10月

01日

快眠コラム:金縛り体験

皆さんは金縛りを経験した事がありますか?

睡眠中に起こった金縛り体験の特徴として、①動けない、②しゃべれない、③不安感や恐怖感を伴う、④胸の上に何かが乗っている感覚がする、⑤誰かがいるような気配を感じる、⑥聴覚・視覚・触覚に関する幻覚症状などが生じる、といった症状を挙げることが出来ます。

1987年、日本人大学生653名(男性390名、女性245名;平均19.6歳)を対象とした調査によると、金縛り体験を経験したことがある人は、男性で37.7%、女性では51.4%にのぼり、全体で43.0%の人が体験していた結果が出ています。

また、金縛りを初めて体験した年齢を尋ねたところ、男性では17歳、女性では15歳と回答した人が最も多かったそうです。大学生を対象にした別の研究者の調査でも、男性の32.6%、女性の43.1%、学生全体では38.3%の人が金縛り体験を経験したことを報告しています。

金縛り体験は、睡眠障害国際分類によれば「睡眠麻痺」に分類されます。睡眠麻痺とは、睡眠中に手足や体が動かせなくなる症状であり、通常恐怖感を伴います。呼吸運動や眼球運動には問題はなく、睡眠麻痺は健常者でも金縛り体験として経験されますが、ナルコレプシー患者によく見られる症状でもあります。

この金縛り体験(睡眠麻痺)が起こる原因は「入眠時レム睡眠」という通常の睡眠経過をたどらずに睡眠に入ってしまうことにあります。通常、睡眠は浅いノンレム睡眠から始まり、深いノンレム睡眠と続いて、再び浅いノンレム睡眠、そしてレム睡眠という経過をたどり、一回の睡眠でこれを4~5回繰り返します。(後半は深いノンレム睡眠は現れない。)この順序を追わずにいきなりレム睡眠が始まる事があるのです。

レム睡眠中は抗重力筋の脱力が起きる為に、眼球を動かす筋肉と呼吸筋以外は動かすことが出来ません。しかし、脳は活発に活動しているため、まどろんだ状態では夢を見ている様に幻覚を見たりします。また自律神経が乱れることで不安感も生じます。まさに金縛り体験の特徴と一致します。

この入眠時レム睡眠は主にナルコレプシー患者に見られる症状であり、健常者では通常起きません。しかし、睡眠を途中で遮断され、中途覚醒した後の再入眠の時には発生することがあります。つまり中途覚醒を頻繁に起こす人が金縛りを経験しやすいとも言えます。

また、中途覚醒のタイミングも大きく関係します。再入眠の際にレム睡眠が発生しやすいタイミングで覚醒させると、金縛りを経験する確率が高くなったという実験結果があります。ただし、入眠時レム睡眠が発生したからといって、確実に金縛りを経験することはありません。必要条件ではありますが、絶対条件ではないのです。

入眠時レム睡眠となっても金縛り体験をする時と、そうならない時の違いのメカニズムは未だ解明されていません。

金縛り体験は主に10代の思春期から青年期にかけての多感な時期に集中して発生します。大人になるとほとんど体験しないそうです。直接的に命に係わる病気という事でもありませんが、正常な睡眠という訳ではありません

頻繁に金縛りになるようなら全国の睡眠専門医もしくは私を含めた睡眠健康指導士などの有資格者に相談して下さい。

その原因がナルコレプシーに由来するのか、中途覚醒に由来するのかを確認しましょう。もしナルコレプシーならば専門医の治療が必要です。中途覚醒ならその原因が寝具なのか、精神的ストレスなのか、生活習慣なのかを探りましょう。


by sleepdesigner:圭


◆他の快眠コラムはこちら ⇒ 〔http://ameblo.jp/sleepdesigner/entry-11523869748.html

◆ウメナ寝具のWebサイト ⇒ 〔http://www.umena.biz

PAGE TOP