快眠コラム:睡眠と記憶

「記憶」と一字で表しても、その性質によって様々に分類されます。例えば、ガイドブックに記載された電話番号に電話を掛ける際に番号を一時的に記憶しておく様な「短期記憶」、知識や印象的な経験を長期間にわたって記憶し続ける「長期記憶」があります。

更に長期記憶はその内容から「宣言的記憶」と「手続的記憶」に分かれます。宣言的記憶は様々な事実に関する記憶で、一般的な知識や個人的な思い出などの言葉で表すことが出来る記憶です。一方、手続的記憶は体で覚えた記憶です。車や自転車の運転技能、ダンスの踊り方やピアノの弾き方といった運動技術や習慣などに関する記憶になります。

この長期記憶の統合や定着に睡眠が深く関わる事が近年の研究で分かってきています。

睡眠中に行われる記憶のメカニズムに関しては、睡眠段階ごとに記憶の処理を分業しているという仮説があります。第3~4段階の深いノンレム睡眠(徐波睡眠)の時は嫌な記憶を消去する作業が行われ、第2段階の浅いノンレム睡眠中は手続的記憶の統合と定着、レム睡眠中は宣言的記憶の統合と定着という説です。

対して連続処理仮説や2段階仮説と言われる睡眠の段階をまたいで記憶の処理をしているという説もあります。

その他、特定の睡眠段階ではなく睡眠中に出現する脳波の研究も行われていて、ノンレム睡眠中に見られる紡錘波やデルタ波との関係が注目されています。

現在、睡眠と記憶のメカニズムについては解明に至っていません。睡眠の研究は難しい上に、歴史も浅く正直まだまだ分からないことだらけなのです。

ただ、ノンレム睡眠とレム睡眠を合わせた一つの睡眠が、知識や技能といった記憶全般に深く関係していることは確実だと言えるでしょう。つまり、俗にいう「頭を良くしたい」、「運動神経を良くしたい」といった願いのある人は、一つの睡眠をきちんと取ることが大切だということです。

ちなみに、平成15年の広島県教育委員会の行った小学生の学力と睡眠時間の関係を調査した報告でも、睡眠時間をしっかり確保している児童の学力が高いという結果が出ていて、7時間以上10時間未満が最良だったそうです。それ以上の睡眠時間では逆に低下していました。

充分な睡眠を取っていた子供達は記憶の統合・定着がきちんと行われただけでなく、授業中の集中力アップにもつながり、総じて学力のアップにつながったのだと思います。もちろん子供達にとっての睡眠は体の発育も助けます。

繰り返しになりますが、睡眠と記憶(技能や学力)には密接な関わりがあります。大人であろうと子供であろうと、自身の能力を最大限に引き出したいのであれば是非とも良質な睡眠を求めて下さい。


by sleepdesigner:圭


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